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身近なものが引き金に?普段使いの日用品に潜むキケン|化学物質過敏症

こと | 2025.04.10

日々の暮らしの中で、当たり前のように使っている洗剤や柔軟剤、建材や家具。
でも、ある日ふと「なんだか体調が優れない」「この香りをかぐと頭が痛くなる」
そんな経験はありませんか?

それは、化学物質過敏症という状態のサインかもしれません。

この症状は、身近なものに含まれる化学物質に体が敏感に反応してしまうことで起こります。

・何が原因でそのような症状が出るのか?
・どんな要因が関係しているのか?

今回は、そんな化学物質過敏症の発症要因とリスク要因について、
わかりやすくお伝えしたいと思います。


01|日常に潜む発症要因  

化学物質過敏症の発症には、日常的に私たちが接しているさまざまな化学物質が関係しています。
とくに次のようなものが主な発症要因として知られています。




【香料】
洗剤、柔軟剤、芳香剤、香水などに含まれる香料は、最も一般的な発症要因の一つです。
特に近年、香り付き製品の使用が増加しており、「香害」という言葉も生まれています。

【消毒薬・漂白剤】
アルコール消毒剤や漂白剤に含まれる成分も発症要因となります。
新型コロナウイルス感染症の流行以降、これらの使用頻度が増加したことで、新たに症状を発症する人も増えています。

【農薬・殺虫剤】
農薬や殺虫剤、防虫シートなどに含まれる成分も発症要因となります。
これらは食品だけでなく、公園や街路樹の管理、家庭での害虫対策などで広く使用されています。

【建築・塗料】
新築やリフォーム時に使用される接着剤や塗料、家具などから放出される揮発性有機化合物(VOCs)も大きな発症要因です。
特に高気密・高断熱住宅では、これらの化学物質が室内に滞留しやすくなります。


02|発症に関わるリスク要因

化学物質に敏感に反応するようになる背景には、いくつかのリスク要因が関係しています。

【化学物質への曝露歴】
過去に大量の化学物質に一度に曝露した経験がある、
または慢性的に長期間曝露されていた場合。
職業的な曝露(美容師、塗装業、農業など)も該当します。

【住宅環境】
高気密・高断熱の住宅は、空気の入れ替えがしにくく、室内に化学物質がこもりやすい傾向があります。

【アレルギー素因】
アトピー性皮膚炎や喘息など、アレルギー疾患の既往がある人は発症しやすいとされています。
疫学調査によると、化学物質過敏症患者の84%が何らかのアレルギー疾患を持っており、一般的な日本人のアレルギー有病率と比べて顕著に高いことが報告されています。

【喫煙歴】
自分が喫煙していた場合はもちろん、受動喫煙や副流煙の影響も無視できません。
タバコの煙には多くの有害化学物質が含まれており、感作を促進する可能性があります。

【心理的・精神的ストレス】
強いストレスや不安は、体の防御機能やバランスを乱し、症状を悪化させることがあります。
ただし、これは化学物質過敏症が「心の病気」であるということではなく、ストレスが免疫機能や自律神経系に影響を与え、化学物質への感受性を高める可能性があるということです

【生活スタイル】
睡眠不足や運動不足、不規則な生活も、体の代謝や免疫機能に影響を与えるリスク因子です。



03|化学物質過敏症は誰にでも起こりうること

化学物質過敏症は、ある日突然始まることがあります。
体が何らかのサインを出しているのに気づかず、我慢を重ねているうちに、気づけば日常生活に大きな支障が出てしまう…。
そんなケースも少なくありません。

「ちょっと頭が痛い」「気分が悪い」「肌がかゆい」
それがたまたまではなく、環境に反応しているサインかもしれないという視点を持つこと。
これが、自分自身や周囲の人の健康を守る第一歩になるのではないでしょうか。

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